ミシマサイコの会

お知らせ

「ミシマサイコの会」(東海道箱根西坂〜三嶋宿)は、設立5周年が経過しホームページを開設しました(令和元年7月31日)。


東海道箱根西坂〜三嶋宿「ミシマサイコの会」ホームページでは、トップページに加え、「ミシマサイコの会」会員紹介・活動紹介(開催イベント、”豆州ミシマサイコ種まき体験会”の輪)、「ミシマサイコ」情報・栽培情報、サイコ/柴胡、ミシマサイコの効能、外部リンクページなどがあります。「ミシマサイコ」をキーワードに本サイトに皆さまのお持ちの歴史的、または、科学的な情報諸々をお寄せ頂き本サイトに掲載させて頂けますと、大変ありがたいです。
勿論、情報提供以外、ご意見・ご感想も大歓迎です。
東海道箱根西坂〜三嶋宿「ミシマサイコの会」に興味のある方は、どなたでも会員登録しミシマサイコを盛り上げる活動を始めることができますので、いつでもご連絡お待ちしております。


⇒⇒⇒「ミシマサイコの会」 E-mail: mishimasaiko-31@ca.thn.ne.jp
お気軽に宜しくお願いいたします。


閲覧、ありがとうございます。

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2023/3/12更新!!


”ミシマサイコフェア2023” 午後から小雨が降り始めてしまい、早仕舞いになり申し訳ございませんでした。10:00のスタートから、三島市内外の多数の皆様、ご参加ありがとうございました。
お持ち帰り頂けましたミシマサイコのタネ・苗達、暫し、春の眠りの中かもしれませんが、5月のゴールデンウイークに向けて、芽生えてくることと思います。今年〜来年の夏にかけて、一株でも多くの黄色い小花が街の景色を飾ることを願っております。どうぞよろしくお願いいたします。

2023/2/23更新!!

【ご案内】:楽寿園ー春のミシマサイコフェア

今年も開催致します春のミシマサイコフェア:三島市の広報にてご案内のように 3月5日(日)楽寿園内にて例年と同様にミシマサイコフェアを開催致します。21年目のミシマサイコの種の提供、数に限りはありますが発芽途中のミシマサイコの苗を用意して、皆さまのご参加をお待ちしております。

2023/1/15更新!!

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大から3年となる今年、まだまだ変異株猛威の話題が続いております。COVID-19 はいつ収まるのでしょうか?

 米政府の新型コロナウイルス感染対策のリーダーであったアンソニー・ファウチ博士(81)が、米大統領顧問・国立アレルギー感染症研究所所長の職を12月末に辞するのを前に、The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE誌に “It Ain’t Over Till It’s Over . . . But It’s Never Over”と言う表題の視点を寄稿されておりました。 “終わるまで終わらない。。。しかし、決して終わらない” ・・・ ウィズコロナ/パンデミック時代、フェイクニュースに惑わされないよう興味深い話題ほど、その根拠を探し求めていきたいという初心をもう一度思い起こし、2023年もミシマサイコの情報収集・記述を続けていきたく、皆さまからのご支援・ご鞭撻賜れますと幸いです。


新型コロナウイルス感染症の漢方治療

 2020年、「サイコ/柴胡、ミシマサイコの効能」ページ>最近気になった記事:“コロナに負けない”の項において、日本東洋医学会ホームページで2020年4月24日付 “COVID-19 一般治療に関する観察研究ご協力のお願い(軽症から中等症の COVID-19 患者(疑い含む)に対する西洋薬、漢方薬治療による症状緩和、重症化抑制に関する多施設共同、後ろ向き観察研究)について記載し、新型コロナウイルス感染症に対する漢方治療研究が開始されることを紹介しました。

 この度、 東北大学大学院医学系研究科東北大学病院 (2022年11月28日) ”新型コロナウイルス感染症の急性期症状に漢方薬-漢方薬投与による発熱緩和、重症化抑制を確認-“ および 日本東洋医学会 (令和4年12月4日) “新型コロナウイルス感染症(COVID-19)急性期漢方治療、 学会主導臨床研究の結果報告”がプレスリリース されました。これらは、個々の症例報告ではなく多施設での臨床研究の結果を纏められ医学論文として初めて掲載されたものではないかと思われます。コロナ禍の診療で大変な中、後世に残す貴重なお仕事に時間を割き、結果をオープンに公開頂けたことに心からの敬意を表します。

 今回の結果は2つの論文に纏められていますが、プレスリリースの “新型コロナウイルス感染症の急性期症状に漢方薬ー漢方薬投与による発熱緩和、重症化抑制を確認ー”の表題のみを引用し漢方薬が効く、その処方に柴胡が含まれることで柴胡が効くと言うようなことが無いよう、ここでは公開された論文へのリンクを記し−「下学上達」−それぞれの視点でデータに基づく事実確認を進めていけたらと思います。一方で、多様な病態で受診から始まる急性の感染症に対して個々の「証」と「気・血・水」に応じて処方される多彩な漢方薬で臨床試験を実施すること、その上で、統計学的な有意差を論じること、それらの大変なご苦労を慮ってデータを読み解いていけたらと願っています。

論文1】 タイトル: Conventional and Kampo Medicine Treatment for Mild-to-moderate COVID-19: A Multicenter, Retrospective, Observational Study by the Integrative Management in Japan for Epidemic Disease (IMJEDI study-Observation) (軽症・中等症の COVID-19 患者(疑い含む)の感冒様症状に対する西洋薬、漢方薬治療による症状緩和、重症化抑制に関する多施設共同、後ろ向き観察研究。 山 真ほか) 掲載誌名:Internal Medicine, Advance online publication

論文2】 タイトル: Multicenter, randomized controlled trial of traditional Japanese medicine, kakkonto with shosaikotokakikyosekko, for mild and moderate coronavirus disease patients (軽症・中等症 COVID-19 患者の感冒様症状に対する漢方薬追加投与に関する多施設共同ランダム化比較試験.山 真ほか)掲載誌名:Frontiers in Pharmacology, 09 November 2022.


 補足として、多施設共同ランダム化比較試験に用いられた「葛根湯+小柴胡湯加桔梗石膏」の併用は、江戸〜明治の漢方医 浅田宗伯(1815-1894)先生による日本独自の処方と言われる「柴葛解肌湯」の代用として、薬理学的活性について詳細な文献レビューも公開されており、論文リンクと関連する幾つかの漢方処方について、以下に記しました。「柴葛解肌湯」については、世界的規模で流行し数千万人が亡くなったと言われる「スペイン風邪」(インフルエンザA型「H1N1」)が、日本の大正時代 1918〜1920年、ワクチンも解熱鎮痛剤アセトアミノフェンも無い時代、弟子の木村博昭氏が「柴葛解肌湯」などの漢方薬を用い、患者を救ったと語り継がれているそうです。


論文3 】タイトル: Kakkonto, shosaikoto, Platycodon grandiflorum root, and gypsum (a Japanese original combination drug known as saikatsugekito): Pharmacological review of its activity against viral infections and respiratory inflammatory conditions and a discussion of its applications to COVID-19 掲載誌名:Traditional & Kampo Medicine Vol. 7 Iss. 3 (2020) 115-12.


  柴葛解肌湯 葛根湯 小柴胡湯加桔梗石膏 小柴胡湯 大柴胡湯 柴胡桂枝湯 麻黄湯 桔梗湯
柴胡 3-5 7 5-8 6-8 4-5
葛根 2.5-4 4-8
麻黄 2-3 3-4 3-5
大棗 3-4 3 2.5-3 3-4 1.5-2
桂皮 2-3 2-3 1.5-2.5 2-4
黄ごん 2-3 3 2.5-3 3 1.5-2
芍薬 2-3 2-3 3 1.5-2.5
半夏 2-4 5 3.5-8 2.5-8 4
生姜 1 1-1.5 1-1.5 1-2 1-2 1
甘草 1-2 2 2 1-3 1-1.5 1-1.5 2-8
人参 3 2.5-3 1.5-2
桔梗 2 1-4
枳実 2-3
大黄 1-2
杏仁 4-5
石膏 4-8 10

 また、日本東洋医学会から医家向けに2022年11月18日付けで下記の注意喚起が出されています。「漢方エキス製剤には、「COVID-19」の病名で保険上の適応を有している方剤はありません。したがいまして、「COVID-19」の病名で漢方エキス製剤を投与することは,保険診療の適応外であり算定できないことをご承知ください。もし、COVID19 患者に対して、必要と考えられる漢方エキス製剤を、保険診療で投与する場合には、必ず各漢方エキス製剤の適応の範囲内で適正使用するようにしてく、小柴胡湯加桔梗石膏エキス製剤を投与する場合には「扁桃周囲炎」などの症候群としての適応病名を、あるいは桔梗石膏エキス製剤を投与する場合には「咳嗽」などの症候としての適応病名を付すなど適正な運用をお願いいたします。」



 「証」と「気・血・水」に応じて処方される多彩な漢方薬の奥深さとその歴史を辿る一つの良い機会として今回の論文をもとに学ぶことができました。柴胡は、漢方薬処方を構成する一つの重要な生薬でありますが、多彩な生薬との適正な組み合わせについて知識を深めることが、より一層 柴胡を知ることにつながると思いました。

「ミシマサイコの会」

本会は、2014年2月23日、10回以上回数を重ねてきた三島自然を守る会主催の「ミシマサイコ学習会」にて、三島で絶滅状況にある可憐な黄色の花が咲く薬草ミシマサイコの復興を目指し17名で活動をスタートしました。

ミシマサイコは、その根が漢方薬に用いられる生薬:サイコ(柴胡)の基原植物です。柴胡は、中国最古の薬物書『神農本草経』(1〜2世紀頃の編纂?)の上品(長期服用が可能な養命薬)として、また、日本現存最古の薬物辞典本草和名(918年に編纂)にも収載される伝統ある生薬です。

三島は、江戸時代、旧東海道の箱根西坂の宿場町として栄え、箱根山麓〜富士山麓〜天城山麓/伊豆半島で自生・採集され三嶋宿に集荷されていた柴胡の評価が高く、薬草名としてミシマサイコと呼ばれるようになりました。かつては関東以西、四国、九州などの山野に自生していましたが、乱獲され、今や環境省レッドリスト2017では絶滅危惧種U類 (VU) に指定されています。

私達はこのような現状に鑑み「三島柴胡(ミシマサイコ)」をもっと市民に周知し、環境保全とともに一株でも多くのミシマサイコが街並みを飾ることができればと願っている次第です。

【活動内容】
◎ 種蒔き体験・講習会
◎ 地域連携活動の促進
◎ 講演会・勉強会の開催
◎ ミシマサイコ知識の深耕・情報収集
◎ 会員情報交換会
         など

《会員募集・お問い合わせ先》


東海道箱根西坂〜三嶋宿「ミシマサイコの会」に興味のある方には会員となって、一緒にこの地域・活動を盛り上げていただきたいと思っております!
どうぞ皆さまのご支援・ご協力、よろしくお願いいたします。
☆正会員:年会費 2022年度より無料

皆さま、一株でも多くのミシマサイコの種蒔きを行い、「夏の豆州の風物詩」可憐な黄色のミシマサイコの花を育んでいきませんか?


⇒「ミシマサイコの会」 mishimasaiko-31@ca.thn.ne.jp
⇒ 会長:星野建司 kenji-hoshino@ny.thn.ne.jp