「合同コーラス」 それは最も如実で分かり易い名称。
 私たちは三島市立北上・中郷・錦田公民館が開設する女性学級生で、それぞれコーラスを楽しむサークルの合同体である。毎年4月開講・3月閉講と年度毎に切り替えとなる活動なので、メンバーである為には登録し直して在籍し続けるわけで、事実30年余に達する有力メンバーが何人か居られ、心強い限り。

 中郷女性(旧婦人)学級が地域の婦人会を母体として発足し、「コーラス教室」の歩み出しは昭和51年度で、地元の中学校に講師依頼があり、音楽担当教師が月に1回・2時間の派遣で講座は始まった。地元小中学校のPTA(母)がメンバーの殆どであり「身近な日本の歌、家庭で親子が共に歌える歌を広く取り上げ直ぐに高度な曲を目指さない様に」との校長の助言も有り、選曲に留意して童謡・唱歌を中心に歌い始めた。今それが手づくり歌集となって生きている。
 
 斉唱・2部・3部合唱と上達し、市民合唱祭参加が実現。北上・錦田コーラスも同時期に発足したが、諸事情に依り同じ講師の担当となり、人数の変動もあって、先ず北上・錦田が合同で、続いて中郷も加わり、3館合同の演奏に踏み切った。合唱祭は活動の重点目標。曲が決まるとまずパート練習。交流しながら合唱練習。合同練習日を設けピアノが加わってまとめ、仕上げ、本番となる。

 練習回数は少なくても大勢で歌うことは楽しいし、お互いの持ち味を生かして歌い合わせ、心に残る作品を晴れのステージで気持ちを込めて歌い上げる感動はひとしおである。秋からは公民館の文化祭・市の芸術祭などで再び発表の機会を得、小曲や愛唱歌の合唱を楽しむ。冬から春にかけて好きな歌をおみやげに各々の地域の施設へ訪問し、聞いて頂いたり一緒に歌ったり、も恒例となっている。幼稚園に「歌のおばあちゃん」で招かれたことも楽しかった。
「合同コーラス」が何時まで続くか分からない。歩みが長ければ年も重ねる。それでも大勢で少し身に余る程の曲に取り組み、歌い合わせ歌い上げて来たことはそれなりに意味があったと思っている。