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理事視察研修 三島市郷土資料館、ELFIE GREEN(エルフィーグリーン)工場見学

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2024年11月15日掲載
郷土資料館の見学の様子
郷土資料館の見学の様子

エルフィーグリーン工場見学の様子

※写真をクリックすると写真を拡大表示します。

 令和6年11月12日(火)に楽寿園の「三島市郷土資料館」の3階を主体に学芸員さんから愛鷹・箱根西麓地区の歴史を展示物を見ながらの説明を受けた。続いて平田に3年前にできたレタス水耕栽培のエルフィーグリーンに移動し科学の力で完全に管理されている工場内での野菜栽培の様子を見学、現在までの経緯、さらに今後の展望もうかがった。

11月12日(火) ひんやりとした朝から、青空の暖かい午後に変わり、外周が赤くなり始めた欅ほか巨木に囲まれた秋の楽寿園で研修会が始まりました。
何十年ぶりの「三島市郷土資料館」の3階を主体に愛鷹・箱根西麓地区の歴史を、1時間以上にわたって一気に石器時代から縄文、弥生、古墳、戦国、鎌倉、江戸、近世、戦争と時代の遺物を見ながらの説明でした。
有り余る知識が随所にあふれ出しての学芸員の説明に、氷河期を乗り越えての箱根西麓の生活様式、黒曜石を交換した古代の交流の広がり、向山古墳群のこの時代にまれなこの地域の存在は興味をそそった。
鎌倉時代の源氏・北条、三嶋大社、三島宿以降は情報量は多いが身近な解説でした。北条早雲、豊臣秀吉、山中城落城から支配者のいない時代、下って箱根峠あっての三島宿の隆盛、さらに昭和の東海道線の丹奈トンネル開通による繁栄などに思いをはせていると、これからの時代を思い、この時代に何をなしていくのかを遠く思った。
また冒頭では最近の終活で、個人宅に眠る貴重な古文書等が相談もなく破棄されていることに対する危惧も述べられた。【文化財危機一髪! うっかり消えちゃう歴史資料】を聞いたときは市民の意識の軽さに、啓蒙の不徹底に重い気持ちになった。

3時半、バスに乗り込み平田のエルフィーグリーン(株)本社工場に移動した。
外観は壁のみで何の建物か全く判断がつかない。
説明によると『もっと、「おいしい」「しあわせ」を食卓へ。』をミッションに「完全屋内型の水耕栽培」「農薬不使用、再生可能エネルギーを活用した持続可能な農法」「安心安全な野菜作り、大切な人の健康」と理想は高い。
親会社があの「近藤鋼材」と聞くとどうしてもその謎を聞きたくなる。昔鉄工所に勤務していたもの押して、毎日のように鋼材を搬入するトラックとはなにか親近感を感じるがそのギャップは大きい。
自然環境を直にさらされる農業を、科学に完全に管理されての工場生産に興味は高まる。
「播種(はしゅ:タネをまくこと)」から40日での出荷。温度、風、水(柿田川水系の地下水)、肥料、LED光線、無菌管理。静岡県内を対象にした鮮度重視の販路。
3年間を経てやっとある段階まで到達した様子、野菜作りの奥深さ、まだまだこの先に横たわる困難、それに立ち向かうチームの迫力を応援したい。
工場を後にして、管理された野菜もそのもとは40日前にまかれた「種子」の「いのち」であることを思い、そこまでは管理できない自然の不思議、ちからを対照的に思った。

【取材者:中郷地区広報編集委員】